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Gプレスインタビュー

2010.March | vol.81

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「テレビ」と「お店」の新しい関係をつくれたら。

株式会社ぐるなび
企画部門 企画WSグループ
グループ長

津田 宗利さん

1977年11月 大阪府で生まれる。
2002年5月  関西大学を卒業後、広告会社を経て、株式会社ぐるなびに入社。
2007年10月 会員獲得担当、トラベル事業担当、ECモールサービス担当、モバイル担当等を経て現在に至る。
(株式会社ぐるなびの外部アライアンスやマルチデバイスサービスの企画を担当。)

「放送と通信の融合」「オフラインメディアとオンラインメディアの連携」のわかりやすいコンテンツ事例として、グルメ情報がある。たとえば、あるお店がテレビ番組で取り上げられる。そのお店の詳しい情報を知りたい視聴者がインターネットへアクセスする。そのアクセスを通じて、当番組や当局に関するさらなる情報を伝えていく。そのような連携によって、お店にとっては集客、番組側にとっては視聴者とのリレーション構築や新しい視聴者の獲得へ繋げていくわけだが、そこに新たな掛け算が加わることによって、もう一歩踏み込んだクロスメディアアクションが実現するかもしれない。日本最大級の飲食店情報サイト《ぐるなび》を運営する、株式会社ぐるなびの津田宗利さんにお話をうかがってみました。

―今や「お店検索は《ぐるなび》で」は私たちのルーティンとなりました。《ぐるなび》の強みとはなんでしょうか。

《ぐるなび》が立ち上がったのは1996年。まだインターネットが普及しはじめたばかりの頃で、飲食産業にとって、またユーザーにとって、非常に新しいサービスとスタイルでした。14年経ち、飲食店情報サイトとして老舗と呼ばれるようになった《ぐるなび》のサービスをひと言で申し上げるとすれば、「お店に行く前にお店の様子や情報がわかる。しかも、最新且つかなり詳細に」ということです。この「最新且つかなり詳細に」という部分が、インターネットでしかできないサービスです。テレビや雑誌ですとお店の写真の基本情報までしか載せられないところを、全メニューや口コミの評価まで、しかも最新情報をアップデートしていけるわけですから。
ただ、一方で、インターネットはその情報を求めた人にしか情報が届きません。「お店に行こう」と積極的に思った人を最適なお店に誘導することはできますが、「お店に行こう」と思っていない人を「あのお店に行きたい」と誘導することは難しい。そこはまだ、テレビや雑誌にしかできない領域のコミュニケーションです。この部分に関して、インターネットでどんなことができるか、いま私たちが模索している課題の一つではあります。

―現状の課題は「《ぐるなび》ユーザーの満足度をよりあげていく」ということでしょうか。

そうですね。ユーザーの満足度をあげることは、無論大切なことです。モバイルの「訳あり特別クーポン」など、テレビにも取り上げていただきましたが、とても好評な企画です。
そしてそれは、実は《ぐるなび》の加盟店飲食店の満足度をあげることと表裏一体です。私たちぐるなびの使命は、「お店のサポーターであること」。実際、《ぐるなび》というサイトでお店の情報を掲載するというのは、私たちが提供しているサービスの一部です。他に、求人サポート、食材仕入のサポート、「ぐるなび大学」による研修コンテンツの提供など、加盟店が抱える様々なニーズに応える、多様なサービスを展開しています。加盟店の満足度があがることはすなわち、《ぐるなび》の充実につながり、ユーザーの満足度をあげるという好循環を生み出します。

―《ぐるなび》に、「テレビに出たお店」という人気コンテンツがありますよね。

はい。テレビ番組で紹介されたレストラン・飲食店情報をお届けしています。ひとつ興味深いデータがありまして。「ぐるなびトレンドランキング」というコンテンツがあるのですが、ここで上位に上がってくるおよそ半分が、「テレビに出たお店」―テレビで紹介された店なのです。率直な感想としては、想像した以上にアクセスがありました。やっぱりテレビの力は大きいなぁ、と改めて実感しています。手ごたえも感じており、今後の私たちが開拓、発展させていくべきサービスのヒントがあるようにも思っています。

―ヒントといいますと?

言わずもがなですが「テレビ番組」と「お店情報」は、コンテンツとしてすごく相性がいいわけです。しかし、「その店をテレビで見た」「その店の情報を知りたい」という2つの行動をシームレスに、ダイレクトに繋いでくれるサービスは、今まだ存在していません。テレビで得た情報をネットで検索し、ようやくお店情報にたどりつく、というのが現状ですよね。そこに対して、テレビに出た店の情報をダイレクトに繋いであげるサービスを、たとえばIPGさんが提供する電子番組表の番組情報データと《ぐるなび》が連携することで実現できるかもしれません。

―それは、とても面白いですね。私たちも、是非そういうことにトライしてみたいです。

もし実現できれば、お店にとってメリットがあることは勿論ですが、ユーザーが電子番組表にアクセスする理由が増えるわけですから、番組表自体のメディア価値も上がるでしょう。その結果、視聴者へより豊かな情報の提供ができたり、新しい視聴者の獲得に繋がったりするわけですから、放送局にとってもメリットはあるのではないでしょうか。そういう意味でも、「テレビ番組」と「お店情報」は、とても相性がいい関係にあるコンテンツだと思っています。

―本日はお忙しい中、興味深い話をありがとうございました。

気になるテレビ語 groovy word on TV『昼ドラ』


今回のテレビ語では、奥様たちの午後のひとときを、独特な魅惑の世界観で惹き寄せる【昼ドラ】を紹介します。1月からスタートし、4月には舞台化も決定という【インディゴの夜】(昼ドラなのに夜!)。フリーライターの主人公が副業で営むホストクラブ。経営は順調だが、店には様々な事件が舞い込んでくる。事件を解決するため、ホストたちは夜の街を疾走する…というあらすじ。ホストクラブが舞台ということで、個性に溢れた魅力的なイケメンたちがキャスティングされています。「インディゴの夜」の1月の検索数が1,933から2月は2,565に、「インディゴ」が1,285→2,169とアップしており、イケメンたちのみならず、目の離せないストーリーが奥様たちのハートを掴んでいるようです。ちなみに【昼ドラ】と言えば、数年前にドロドロの愛憎劇が人気を博し「財布ステーキ」などの「ボタバラ旋風」を巻き起こした【牡丹と薔薇】。このドラマが関西テレビで1月に再放送され、その情報を聞きつけ、検索数が366→1,391にアップするなど、人気の高さを見せつけました。


『Gガイドモバイル』ユーザ検索ログデータより 集計期間:2010/1/1-1/31,2/1-2/28

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