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2007.May | vol.49

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「モノを“所有”する」 という概念がなくなっていく。

株式会社オレガ
代表取締役社長

三好 修 さん

大手自動車メーカー勤務時代に、車を多人数で最適に共同利用するシステムの開発プロジェクトに参加していた一人のサラリーマン。彼は、車をデジタルコンテンツに置き換え、全く新しいコラボレーションシステムの実現を思いつきました。「そういうことはまだ誰もやっていない。だったらオレがやってみよう」と、大学時代の研究室同期と、2000年3月「株式会社オレガディール(現、株式会社オレガ)」を設立。以来、〈データ構造の最適化〉をミッションに、テレビ朝日で成功を収めた「Alternax(R)」、コンテンツビジネスの 新機軸となる「Contents Relation Engine(R)」等、独自のシステムを次々と構築してきました。今回は、株式会社オレガと弊社(株式会社 IPG)の業務提携に乗じ、株式会社オレガ代表取締役社長三好修さんに、お話をうかがってみました。

-今回、弊社との業務提携を決断した意図について、 おきかせいただけますか?

常時接続やブロードバンドが当たり前になり、放送と通信 の連携がどんどん進みつつある日本で、これから、〈映像〉というコンテンツにきっと大きな変革が訪れるだろうとい う“読み”があります。どんな変革かといいますと、ひとつには、放送と通信が連携することにより、放送コンテン ツと生活者との関係が“インタラクティブ”になるわけで、そうなると「番組視聴」という行為、文化そのものが大き く変わるはずです。それと、もうひとつは、コンテンツは 無限に増加していく一方で1 日24 時間という生活者に与 えられた時間は一定なわけでして、そうなるとその膨大な コンテンツを“編集”する機能-よく〈メタパブリッシング〉等といわれますが、その機能が確実に必要になるはず です。そうした中で、私たちのもっている知恵や技術やノウハウを活かしたいと考えたとき、御社が最適のパートナ ーであると直感したのです。

-ありがとうございます。弊社が持っている番組デー タと御社が持っている知恵や技術やノウハウが組み合 わさると、具体的にどんなコラボレーションが生まれ ると、三好社長はお考えなのでしょうか?

「具体的に」ですか? それは、これからお互いじっくり 詰めていく話ですよね(笑)。少し抽象的な話になりますが、これからの時代、「モノやコンテンツを所有する」という 行為はどんどん減っていくだろうと、私は考えています。もう少し具体的に申しますと、〈コンテンツ〉は、パッケ ージ化された「個人が所有するもの」ではなく「それにアクセスする権利を与えられるもの」になっていくというこ とです。このことは、すでに〈音楽〉というジャンルでは起きていることですよね。携帯電話やiPod がやっている 音楽配信サービスはまさにそうですし、そもそも、今の若い人たちは「CDを買う」という行為をしなくなっていま す。つまり、音楽というコンテンツに対しては、「所有する」という感覚から「アクセスする権利を持つ」という感覚に 変わってきているということです。これと同じことが、いずれ〈映像〉にも起きていくと思います。

-三好社長が、起業される前に勤務されていた自動車 メーカーで、車を多人数で最適に共同利用するシステ ムを開発するプロジェクトに関わっていたとおききし ましたが、今の話と通じるものがありますね。

おっしゃる通りです(笑)。あのとき考えていたことが、 今も私の考えのベースになっていることは確かです。さきほど若い人がCDを買わなくなった話をしましたが、実は、 同じことがクルマでも起きています。若い人がクルマを買わなくなりましたし、そもそも新車が売れない時代になり ました。これは、昔はクルマを「持つ」ことが“ライフステイタス”だったのが、いまはそうではなく、クルマが単 なる“ツール”になりつつある、ということです。ひいては、自分のクルマもレンタカーもたいして意味が違わない 時代が、やがて訪れると言われています。私は思うのですが、物質社会が成熟すると、たいていの〈モノ〉は、“所有” の意義を失い“ツール化”していくのではないでしょうか。 一部の趣味的なモノを除き。

-たいへん興味深い洞察ですね。つまり、クルマや音 楽と同じことが〈映像〉というモノにも起きていくだ ろうと。だから、御社が「コンテンツのWeb 配信」 といった技術に力を入れているわけですね。

そうです。現在、〈映像〉という分野でそれが起きていな いのは、大きく2つの要因があると思います。ひとつは、 音楽でいうiPod や携帯電話のような〈キラーアプリケー ション〉が存在しないこと。もうひとつは、放送コンテンツがオープンになりにくい日本特有の事情があります。し かし、前者に関して、ワンセグのようなサービスの登場によって大きな変化の兆しは見えつつあると思います。そし て、後者に関しても、オープンになる時代がすぐに来るのではないかと直感しています。なぜそう直感するかといい ますと、日本の放送業界は、非常に優秀な人材が集まっているからです。彼らのコンテンツ生産能力はきわめて高く、 日本のテレビ番組のクオリティは間違いなく世界トップレベルでしょう。つまり、日本の放送局の本質的強さは、〈放 送〉というハードにあるのではなく、〈番組コンテンツ〉というソフトにあるのだと思います。もしかしたら、「放 送局」とは呼ばず「番組局」という表現の方が適切かもしれません。だから、放送局の優秀な人たちは、「通信との 連携という現実の中で、自分たちの強みである〈コンテンツ〉をどう有効配信していくべきか」ということを、もう すでに考えているはずです。

-本日は、興味深いお話をありがとうございました。 今後、パートナーとしていい仕事を実現していきたい と思いますので、よろしくお願いいたします。

こちらこそ、よろしくお願いいたします。御社の提供する 『Gガイド』には、先ほど申し上げた〈映像のキラーアプリケーション〉になれる大きな可能性を感じています。ま た、「コンテンツにアクセスする“権利”を生活者に配布する」という考え方においても、御社と弊社は近似してい ます。よきパートナーになれるよう、私たちも頑張ります。

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